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??????????? -- 名無しさん (2008-12-29 16 03 42) なっ・・・・・・・・・・なんじゃこりゃー!? -- 名無しさん (2008-12-29 18 06 48) どう森のプレーヤーなんかな? -- 亜桜 (2008-12-29 18 26 40) 名前 コメント
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Top 創発発のキャラクター総合 無限彼方大人編~海へ行こう、と彼方は~ 投稿日時:2011/08/19(金) 03 01 13.04 彼女がそこに居る事が、まず、何物よりも目立っていた。 肩紐が無い白地のチューブトップの水着を着て、そこから伸びる細く長い手足は、ただそれだけで人目を引いた。腰のラインはなだらかで、その下の小ぶりなヒップを包む水着はうっすら中央のラインを見せた。 藍色がかった長い髪は、周りと比べても一際長く、否応なしに視線を集めた。 彼女――無限彼方は、目立ってはいけないと自身に言い聞かせてはいたらしいが、元が目立つ以上、どうにもならなかった。 「海に入らないのかい?」 焼きそばを差し出す女性はそう質問した。彼方はそれを聞いて、「えっ?」と言い、焼きそばを受け取った姿勢のまましばらく固まった。 予想外の質問だったからだ。 「だってあんたさ、ばっちり水着着てるクセにさっきから浜辺を行ったり来たりじゃないか。まるで何かを探しているみたいな」 彼方は口ごもり、ひとしきり逡巡した表情を浮かべて、なんとかその場をはぐらかそうとしていた。海に入らない理由を述べる訳にはいかなかった。 なんとか話題を変えようと必死に考えたが、それよりも、なぜ海に入ろうとしていないのがばれたのか、そっちの方が気になっていた。困っていると、先に質問をした女性のほうから口を開いた。 「五百円」 「え?」 「だから五百円。焼きそばの代金」 「あ、ああ、ごめんなさい」 彼方は持っていた小さな巾着から小銭を取り出して、百円玉五つを手のひらに認めると、それをそのまま女性へ手渡した。 「毎度あり」 小銭はじゃりじゃりと、天井から吊るされた笊に放り込まれる。 海の家で焼きそばを売る女性は、一瞬彼方に微笑んだ後は目もくれず、再び鉄板の前で麺を炒め始めた。彼方が後ろを見ると、他の客が数人列を作っている。邪魔になっていた。 そのまま逃げるように移動し、紙皿に乗った焼きそばを抱えたまま海の家から離れた。 が、それが失敗だとすぐに気づいた。 今、彼方は海水浴場の浜辺に居る。だが、ほかの客はそれぞれ自分の陣地を確保していたが、彼方はそうではなかったのだ。ここに来てからは、水着姿で浜辺を端から端までひたすら歩いて、特定のどこかに居たという事はなかった。 本来であれば焼きそばを買った海の家の店内でゆっくり昼食を取りつつ休憩となるはずだったが、思わず飛び出してしまった。いまさら焼きそばを抱えて店内に一人戻るのはバツが悪く感じられ、その気にはなれなかっった。 目の前の広い浜辺を見渡してみたが、その中に混じって一人でぽつんと食事を取る気にもなれない。 つまり現在、居場所が無い。 「……どうしよ」 彼方はどうすればいいのか解らなくなっていた。 実は、彼方は海に来たのは今日が初めてなのだ。それどころかプールにも入った事はなく、当然、水着を着るのも今日が人生で初めての事。 水着の選び方も知らない彼方は、店員に勧められるがままに少しばかり面積の小さめな物を買った。 他の海水浴客に入り混じっても目立たぬようにと水着になる事を決めた彼方だったが、店員が無駄に気を利かせたのか、むしろ細い体のラインを際立たせるシンプルでセクシーなデザインだった。 おかげで目立たぬようにとの彼方の思惑は裏目に出ている。 スタイルには密やかどころか大いなる自信があった彼方だったが、水着となると唯一のコンプレックスであるバストサイズまでどうしても見える。なので、どちらかと言えば今まで避けてきた。 唯一他人に大きく劣る部分だけに、周りを見ると引け目を感じる事が多いのだ。その上、ただでさえ初めての海。 目立たぬようにと思う気持ちと重なり、いつもとは違って行動は控えめになっていた。 「あ、見っけ」 彼方が見る先には、雨ざらしのプラスチックのベンチがあった。 周りには誰もおらず、何故かそこだけぽつんとした静かな空間があった。 「あそこでいいか」 彼方はそそくさとそこに移動し、さっそく腰かけた。すると。 「あんた待ちな」 先ほどの海の家で焼きそばを売る女性が後ろに立っていた。 「あんたそんな所で飯を食う気かい?」 「え?」 「え? じゃないよ。そこは従業員用の喫煙所だよ。足元の缶カラ見えない?」 彼方は足元を見る。確かに錆びれたペンキの缶が置いてあった。 中には押し付けて消した煙草の吸殻が数本。 「ま、別にいいんだけどね」 そういって、その女性はつかつかと歩み寄り、彼方の横にどかっと腰かけた。その挙動は男っぽく粗野だ。 反面、見た目は完全に女性であったし、仕草や声に至ってはどこか品を漂わせる物であった。彼方ですら少しばかりたじろいだ程だ。 「横で飯食ってる時に悪いけど、煙草は吸わしてもらうよ。貴重な休憩時間でね」 「あ、はい。ど…・・・どうぞ」 そう言って、手にしていた煙草を口に咥え、火をつけて白煙をふーっと吐き出す。 彼方はその横で、静かに焼きそばをもぐもぐ食べていた。 「うまいかい?」 「ん? ふぁ、おいふぃれふ」 「ちゃんと食ってるモン飲み込んでから喋りな。育ちが悪いって思われるよ」 「……。んぐ。……実際悪いです」 「なら今から良くするんだね。で、うまいかい?」 「あ、はい」 「ならよかった」 会話が途切れた。 彼方はちらりとその女性に目をやった。遠くを見ながら、ふーっと煙を吐く。全体から感じる雰囲気はやはり男っぽく、ショートの黒髪は活発さよりも豪快さを象徴するかのようだった。 それでいて、少し丸顔で、ふっくらした唇をしている。化粧はほとんどしていないような物だったが、それでも女性らしく目はくっきりとしていた。 そして、彼方が視線を下にずらそうとした時。 「あ、そうだ」 その女性は思い出したように言った。 彼方の視線も一気に上に向けられた。 「さっきの質問に答えてもらって無かったね」 「質問?」 「なんで海に入らないか」 「あ……」 「なんだい? 言えない?」 「気になります?」 「他の奴なら別に気にならないけどね。てか、気づかないし」 「はぁ」 「あんた何してたんだ? 朝からずっと歩きっ放しでさ。そのクセたまに海の方じーっと見てるし」 彼方はまた言葉に詰まる。言い訳を用意する時間が無かった。 黙秘するという選択肢もあったが、なぜか逆らえないような気がして、仕方なく、真実の一部を話した。 「実はその……泳げないんです」 「カナヅチかい」 「ていうか、水に入った事もなくて」 「泳げるかどうかも分からない?」 「はい」 「プールも入った事ないのかい?」 「はい」 「珍しい人だね」 「そうですか?」 「別に泳がなくったって、波打ち際でぱちゃぱちゃ遊ぶってのもアリだと思うけどね」 「一人で来てるので遊び相手もいないです」 「一人で? ははーん……」 その女性は、ふーっと煙を吐き出して、言葉を続けた。 「ナンパ待ちか」 「は?」 「ダメダメ。こんなしょぼくれたトコじゃマシな男いないよ。ナンパ待ちならもっとメジャーな海水浴場にしなきゃね」 「いや違いますから」 「そうかい? それ以外何すんの?」 「まぁ……いろいろと……」 「どっちにしろ、ただうろついてるだけじゃそう見えるよ。もっとも、それが目的だとしても無理だろうけどね」 「む……。それどういう意味ですか」 「勘違いしないでよ。褒め言葉なんだから」 「そうは思えませんけど」 「アンタ自分を知らないね。こんな場末の浜辺じゃ地元のガキしか来ないのさ。ガキにあんたじゃ荷が勝ちすぎるだろって事」 「は?」 「あんたずっと目立ってるよ。朝からずっとアタシの目の前行ったり来たりしてたけど、嫌でも目に付くね。ウチの男共があんた通る度にじろじろ見てたし」 「マジで?」 「マシな奴捕まえようと思ったらマシな場所行かなきゃね。幸いあんたは選べる立場だと思うし」 「そうかな?」 「あんたに自覚が足りないだけだね。でも多少は自分に自信があるだろ。違うとは言わせないよ」 「はい……って、言っていいのかな……?」 「いいんだよ。自信がなきゃそんな水着着ないだろ。他が風景になるくらい目立つよそれ。まぁ元がいいからなんだろうけどね」 「そんな目立ってましたか?」 「そりゃもう。そんなんがウロウロしてるもんだから、なんで海に入らないんだろうって思ったわけ」 「あちゃー……」 「どうした?」 「出来れば目立ちたくなかったんですけど」 「それならTシャツ着てたほうが良かったね。それでも効果は期待できないけど」 「実は今日初めて水着という物を着たんです」 「初めてにしちゃ攻めたね、その水着」 そう言われ、今更ながら恥ずかしくなったのか、彼方は身を縮ませた。 「まーアレだよ。ほとんどの男ってのは分相応っての解ってるもんさ」 「はぁ、そうですか」 「自分で言うのもアレだけど、アタシも目立っちゃうほうでね。そういうのちゃんと自覚しといた方がいいよ」 「そういうモンですか?」 「そうとも」 その女性は吸っていた煙草を地面に置いて、サンダルで思い切り踏みつけた。 吸い殻を拾い、彼方の足元の缶カラに放り投げると、立ち上がって思い切り背伸びをした。休憩は終わりらしい。 その様子を見ていた彼方は、ちょっとおとなしめの声で言った。 「ああ、なるほど。目立つ訳だ」 「ん?」 改めてその女性を観察したら、思わず納得である。 身長は彼方と同程度。ぴっちりとしたデニムのショートパンツに、真っ黒なへそ出しのタンクトップ。そのタンクトップがはちきれんばかりにぎゅうぎゅうに詰め込まれた胸部が、背伸びをするとこれでもかと強調されていた。 くびれた腹部はうっすら腹筋が覗く程度に鍛えてあり、その下はこれまたはちきれんばかりの臀部があった。 彼方とは真逆のベクトルを持つスタイルの良さである。 「……」 「どうしたんだい?」 「……何でもないです」 「ん? ああ……」 ちらりと彼方を見て、にやりと笑った。 「気にすんなよ。別におっぱいでかくて得する事なんてないから」 「それは勝ち組の発言です」 「そうでもないって。結局見られんのおっぱいばっかりだし、私からしたらアンタの方がうらやましいね。そんな脚細くなりたいもんだよ」 そう、彼方を見ながら言った。 「さて、そろそろ戻るかね。ウチの男共は使えないから今頃てんてこ舞いだろうし」 「焼きそばご馳走様でした」 「食った皿はちゃんとゴミ箱にね。掃除すんの私らなんだから」 「はい」 「あーどっかにいい男いないかねー」 その女性は、背伸びをしながら悠然と海の家に戻って行った。 海の家の方角からは、恐らく彼女を呼ぶ声なのだろう、「夕鶴さん!」としきりに聞こえて来た。それを聞いて、その女性は「今行くよー」と返事を返す。 夕鶴。それが彼女の名前らしい。 その振る舞いは男っぽくありながら、しっかり女性の物だった。何より、今すぐ少年誌のグラビアを飾れそうなほどの見事な体つきは、彼方にとっては正直憧れる物でもあった。 そして夕鶴は、視界から消えかける前にくるりと振り返り、遠くから大声で言った。 「あーそうそう! ちょっと奥の方に人気の無い入り江あるけど近寄ったらダメだぞー!」 「入り江? そんなのあったっけ?」 「けっこう分かりにくい所にあんだよー! どうせ午後も歩き回るんだろうけど、あんたカナヅチなんだろー! んなとこで溺れても誰も助けに来ないって事だよ!」 「はい、気を付けます」 「しかもあんな小汚いこじんまりした入り江のクセにヒトガタが出るってウワサだしねー! 」 「ヒトガタ? なんですかそれ?」 「昔流行ったコラ画像だよ! ネットで検索すりゃ出てくるよ! それがなぜかここに出るって話さ! コラ画像のクセにね! はっはっは!」 笑いながら、夕鶴は彼方の視界から消えて行った。そして彼方にとって気になる一言をも残して行った。 一人その場に残された彼方は、ぼそりと呟いた。 「それ探しに来たんだけど……」 ※ 「ふーん。けっこう綺麗じゃん」 道中の岩場はアップダウンが激しく、履いていたビーチサンダルでは歩行が困難な程にごつごつとしていた。 おまけに、予想に反してその場所は浜辺よりもずっと離れていた。海水浴場の端からテトラポッドに乗り、やがて現れる岩場に移り、人の手が入っていない波打ち際をひたすら歩き、そしてまた岩場。 直線距離では数百メートルだろうが、足場の悪さゆえに移動は一苦労だった。 彼方は、先ほど聞いた入り江に立っていた。 場所を知らなかったので適当に聞いて回ったところ、地元の人間にはよく知られた場所のようで、道を聞くのには苦労はしなかった。はやり、地元の人間は近寄らない場所らしい。 理由は例のヒトガタの噂かと思っていたが、どうやらそうではない事はすぐに解った。行くのが面倒なのだ。 「まぁわざわざ来ないよね、こんな所」 彼方はさっそくそこに降り立ち、うろうろと歩き回ってみた。 目的の物は、噂通りならここに現れるはずだから。 最初にそれを聞いた時は、彼方はそこに行くのを嫌がった。むしろ、自分たちで対処出来るような相手ならば、自分たちで行けとも思った。 だが、事情を聞いて、仕方なく承諾し、わざわざ水着まで調達する事になった。 彼方が海に来た理由、それはつまり、寄生が出たという事。 当初は寄生対策の専門組織がそれに対処する予定であったらしいが、理由があって彼方に丸投げされてきたのだ。 寄生の存在は極秘。なれば、大勢の人間が居る海水浴場では大っぴらな事は出来ない。静かに、確実に対処できる人間は彼方しかいなかった。 故に彼方は目立たぬようにと心がけていたのだが、それは既に失敗している。 「確かに居るっぽいんだけどなー」 入り江を見渡して言った。 目の前には、十数メートルの入り江が広がっている。風景としては中々に美しい物ではあった。 このような場所に出る寄生となれば、当然、海にまつわる物に寄生している可能性が高い。海に関係のある化け物も多く知られているだけに、どのような寄生かはまだ解らない。が、ヒントは貰っている。 「ヒトガタって言うくらいだから、人の形……だよな?」 彼方は波打ち際に近づいて、引いては来る小さな波を見た。そして、腕を組んでじっと考えた。 「ちょっと入ってみようかな」 彼方は水に入った事がない。 今、目の前にある物は、彼方にとって初めて見る物なのだ。 「うわ! 冷た! こんな冷たいの!?」 足をそっと水に入れた。足首を撫でる波の動きに戸惑いながら、ぱちゃぱちゃと歩いてみた。 その冷たさは彼方のイメージとは大きく違ったらしい。他を見ていた限りでは皆平気で海に浸かっていたので、夏の海の水は比較的暖かいと思っていたようだ。 そのまま、しばらく波打ち際を歩いた。 見た限りでは遠浅だったので、地に足がつかないような事はないと思われる。が、泳いだ事が無い彼方はそこまで行こうとはしない。 仮に溺れたりでもしたら、先ほど言われた通り、ここでは誰も助けに来ないのは明らかだった。 「ん?」 遠くを見た。 「なんか居る」 それは、遠浅の浜辺の、さらに奥に現れた。 海面から、白い背びれが見えていた。海棲生物。 彼方は動きを止めて、それを見た。そして、呼んでみた。声を出したわけではない。ただそこを見て、静かに影を纏った。 それは反応した。 あれだ。 彼方はさらに待った。それは遠浅の海の向こうから、どんどんと近づいて来た。魚のように泳いで居るのは解ったが、それは浜辺に打ち上げられも構わない、それほどの勢いで来た。 背びれが海面から出ている。全様は未だ海の中だが、うっすら見えた影から、全長は二メートル前後であろうと思われた。 どんどん近づいたそれは、やがて彼方のすぐ目の前まで来た。 腹を地面にこすり、勢いよく、自らの力で自身を砂浜に打ち上げた。彼方は後ろに下がり、それを見た。 鳴き声を上げた。「きゅー」という声だ。 「イルカ……」 そのイルカは波打ち際でのたくっている。体をばたつかせ、より彼方に接近しようとしている。 普通ではない。 そもそも、それは彼方が纏う影に反応してここまで来たのだ。となれば。 先に戦意を見せたのは彼方だった。彼方が手を振ると、纏う影は一瞬でそこに集まった。そして、すぐさまそれは一振りの黒い魔剣へと姿を変えた。 「きゅー!」 イルカはのた打ち回りながら鳴いた。剣に激しく反応したのだ。 そして、彼方同様、それは戦意をあらわにした。 胸ビレの皮膚が、びりびりと破けていく。中の筋肉が見え、激しく蠢いた。骨が突き破り、みるみる巨大化していく。それに筋肉が追い付こうと、まるで粘着質の赤黒い液体のようにまとわりついた。数秒で、それは人間の腕のようになった。 尾ひれは一枚だったのが、何本にも別れ、また一つになった。蝙蝠の被膜のような尾だ。その中心には、赤い目をした人の顔が現れた。寄生の目。 胴体はみるみる膨張して、いくつものひび割れが皮膚に現れる。それも、ほんの一瞬で。 二メートル前後のイルカは、二倍以上の巨体に膨れ上がった。 彼方は顔を見た。 細い口は潰れ、海棲の虫を思わせる複数のくちばしになった。 破れた皮膚はすぐさま伸び、再び前進を覆った。 「ふーん。なるほど、ヒトガタね」 イルカだったそれは、ネット上の画像で見かける、ヒトガタという化け物のそれとなる。その正体は、寄生。 それは二本の腕で地面を押し、地に腹をこすりながら猛然と迫ってきた。巨体が轟音を立て、彼方に襲い掛かる。 「バカなのコイツ?」 彼方は間合いを見て、一定の距離までヒトガタが近づくと、その距離を維持したまま下がっていく。その距離は彼方の間合だ。そして、そのまま剣を振る。 致命の一撃とはいかないまでも、それはヒトガタの皮膚を切り裂き、影を噴出させた。 「どう見ても陸には向かない姿だけど」 だが、それはお構いなしに迫る。 巨大な腕の一振りは、もし喰らえば多大なダメージを受けるであろう威力は秘めている。 だが、ほとんどが空しく空を切った。 彼方はさっさと終わらせようと、突きの構えと取る。だが。 「知っているぞ」 そのヒトガタの寄生は、言葉を発した。彼方は、驚いた様子でぴたりと剣を止めた。 「知っているぞ」 「驚いた。人間と妖怪以外の寄生で喋る奴いたんだ」 「知っているぞ」 「しつこいわね。何を知ってんのよ」 「知っているぞ。お前は今、稲妻を放てない」 ヒトガタはジャンプした。巨大な腕を使い、尾を使い、エビのように後方にはねた。そこは、海。 「あっ! 逃げるつもり!?」 「知っている。お前は今、必殺の一撃を放てない」 それはばちゃばちゃと、水しぶきを上げて海に入っていく。彼方は追う。が、海の中までは入れない。 相手は海に特化している。おまけに、彼方は自分は泳げるかすら解らない。 「ちっ!」 「知っている。知っている」 ヒトガタは、遠くから頭を出して言葉を発していた。知っている。 「知っている。知っているぞ、無限彼方」 「あーうっさい! さっきからしつこいな! 何知ってんのか言ってみろばかやろー!」 「知っている。寄生は人に知られてはならない。だから、お前も寄生を他人に知られるような事は出来ない」 「だから何だってんだ!」 「知っている。大勢の人間が近くにいる。稲妻を放てば、人間達に見られる」 「ふん。あーそうだよ、その通りだよ!」 「海に居る限り、お前は我らを倒せない」 とぷん。 静かな波を立て、ヒトガタは海に潜った。彼方はいらいらした様子で、海を睨みつける。 ヒトガタの言うとおり、彼方は必殺の一撃である稲妻を放つつもりはなかった。目立ってはいけない。寄生の存在は極秘。その事は、彼方もよく知っている。もしやるなら、海中のヒトガタもろとも吹き飛ばす事は可能である。しかし、出来ない。 それほどの稲妻を放てば、騒ぎになるのは避けられない。それに、今は晴天なのだ。雷が落ちる天気でもない。 さらに、ヒトガタは彼方にとって気になる事も言った。「我ら」、と。 直後、入り江の波打ち際が、すーっと引いて行った。 「まさか……」 波が引く。その向こう。海の一部が、大きく盛り上がっている。 「こりゃ驚いた……。海そのものに寄生? いや、コイツ……」 海は盛り上がる。どんどん大きくなり、十メートル以上には膨れ上がった。 それは、目も口も鼻もないが、彼方を睨みつけている。 それは本来、このような入り江ではなく、もっと沖の方に現れる者だった。はるか昔から、船乗り達にもっとも恐れられる、そして、もっとも名前の知られた妖の一つ。 ほとんどの者は、それをこう呼ぶだろう。海坊主、と。 その海坊主の腹の中で、ヒトガタが彼方を見ている。 「凄いな。こんなのホントにいたんだ」 「知っているぞ無限彼方。お前に、我らを倒す術は無い」 「あら、どうかしら」 「虚勢は無意味だ。私の名は魚薄鰻、お前を殺す者」 「ふん。覚えといてやるよ」 波はさらに引いていく。その入り江の波だけ、遠くに行ってしまった。 「エグイやり方ね」 ヒトガタ達の戦法は簡単に読む事が出来た。 海そのものを、彼方にぶつけてくるつもりだ。 「必殺技が無い? 舐めやがって……」 波がさらに引く。 そして、遠くで、薄くうねりが起きると、それは彼方に向かって接近してきた。 「まずイライラしてたらダメか。落ち着け、落ち着け私」 うねりはさらに近づく。普通の波ではなく、津波でもなく。 海自体が意思を持って、一つの塊となって、彼方を押し潰そうと迫ってくる。 「伊達で子供の頃から刀振ってた訳じゃないんだから。出来るか不安だけど……」 彼方は魔剣を下段に構えた。切っ先は地を擦る程に低く構え、背筋を伸ばし、まっすぐ、ピンと立った。 脱力し、剣に気を練り込んでいく。物理的な概念を越えて、敵を斬るために。 「落ち着け。落ち着くんだ」 海が迫る。巨大な塊となって、どんどん近づいてくる。 その先端の中に、ヒトガタが赤い目を光らせ、彼方を狙っている。巨大な海坊主と一つになって。 「来い。……来い!」 海が、彼方の目の前に来る。手を伸ばせば届きそうなくらいの距離に。 彼方はその時になって、ようやく剣を動かした。脱力した下段の構えから、目にもとまらぬ速さでトンボに構え、そして、まっすぐ縦に振りおろした。 自身すら未だ完成していない、剣の奥義を放つ。 直後、小さな入り江は海水で満たされる。彼方はそれに飲み込まれ、天も地も、自分の位置さえも分からなくなった。 ※ 「なんだいこりゃ……」 その光景を見て言った。ぐちゃぐちゃになっていた。 小さな入り江だったそこは、砂がめくれあがり、岩が海中に落ち、周囲に生えていた草が抉り取られ、海面に浮いていた。 そして、それすら陳腐に感じられる、不思議な光景もあった。 「あ!」 入り江に、誰かが倒れている。 「あの水着、昼間の姉ちゃんじゃないか!」 叫んだ。夕鶴はしばらく観察したが、倒れている彼方はぴくりともしなかった。急いで駆け下り、彼方の元に行き、抱きかかえて呼びかけた。 「おい、おい!」 「……ん」 「お? よかった失神してただけか?」 呼びかけられ、彼方は目を覚ます。見覚えのある顔と、見覚えのある巨大な胸が見える。 「……。あれ?」 「あれ? じゃないよ。ここには行くなって言ったろうが」 「なんでここに?」 「ウチの男共が見てたんだよ。あんたがいろいろ聞きまわってるところ。まさかここの場所聞いてたんじゃないかと思ってね。あの後は浜辺でも見なかったし」 「あー……」 「あんた大丈夫かい? やっぱり様子見に来て正解だったね。案の定ここにいたしさ」 夕鶴は呆れた表情で、彼方を見ていた。 煙草を取り出して火をつけ、ふーっと吐き出す。そして、周りを見渡して、彼方に問いただす。 「説明してもらおうか」 「説明?」 「ご覧よ。あたり一面めちゃくちゃじゃないか。それに、あの海のおかしな光景は……あれ?」 「どうしたんです?」 「おかしいな。さっきまであんなに変な事になってたのに」 「変な事って?」 「いやね、海がね、割れてたんだよ」 「割れてた?」 「そうそう? なんつーか、海面がさ、そこだけ切れ込み入ったみたいにぱっくり二つに別れてたんだ。波もそこだけ起きてなくてさ。一直線にずーっと沖まで。海面に映る風景までぱっくり割れてた」 「海が……斬れてた?」 「そうそう。そんな感じ。あんたなんか見てたんだろ? 何があったのさ?」 それを聞いた彼方は、静かに言った。 「んふふ。海を斬りました」 「は?」 彼方は、剣で触れずとも敵を斬る技術を身に付けたようだ。遥か彼方まで。 何者をも斬る剣術の奥義だった。 【終】 無限彼方大人編TOPに戻る ページ最上部へ
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編み目のやぶれやすい安物の虫あみ。
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なんかこの絵かわいいけど、どう森に関係ないよ -- 名無しさん (2009-09-06 16 35 42) ↑女ですか -- 名無しさん (2009-09-06 16 37 48) へんなくそ絵!! 街森に関係ねぇし -- 名無しさん (2009-09-06 16 39 53) 名前 コメント
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烙印後の虫について: A離し→相手の後ろから虫 B離し→自分の後ろから虫 C離し→地面からヒョコっと飛び出す虫、軌道は低い D離し→上から降りてきた後、地上すれすれで折り返して上に登っていく 10HITくらいの多段 出てくるまでが遅い レバーの向きによって出現位置が変わる 4と6で前後に変わるのは確認 前の虫が画面から消えると次の虫が撃てる 回転率悪い
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どう森大作戦第6弾クリスチーヌcで~す!どうかな?? -- 杏仁豆腐 (2009-01-16 22 26 24) クリスチーヌも好きだよぉ^^かわいいよね><街で見て一目ぼれしたよ>< -- ミント (2009-01-16 22 27 45) 人間版ってところが、またいいよね「・-・」。 -- まほ (2009-01-17 10 36 38) 名前 コメント
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2003年3月 昼間は結構晴れたような…。しかし夜中はあんまり星が見えなかったんだったかな?? written by 白色Y星人
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パッチ 提案者 http //jbbs.livedoor.jp/game/9358/storage/1093176829.html#369 実装者 http //jbbs.livedoor.jp/game/9358/storage/1158666307.html#493 変身術師と風師と虫使いを追加するパッチ http //roguelike-games.com/rlg01/dat/r1257.txt http //roguelike-games.com/rlg01/dat/r1428.zip 変身術師と風師と虫使いが追加されたバイナリ http //www29.atwiki.jp/hengband_gottani/pub/Heng170-mwi.zip 特徴 元々の身体能力は貧弱ですが、 体内に虫(シンボルがa,c,w,F,I,K,Sのモンスター)を取り入れることにより、 能力を強化することができる戦士です。 体内の虫の力を借りることによって、様々な「蠱術」を使うことができます。 蠱術には m で使う物と、常に有効な物の二種類があります。後者はMPを使用しません。 攻撃魔法と感知がそれなりに充実しており、 また、防御に特化した「硬質変化」を使うこともできます。 攻撃や防御の数値的な能力を補うことも可能です。 どんな虫を体内に入れるかによって、様々なスタイルで戦うことができるでしょう。 虫使いに必要な能力は腕力と器用さです。ブレスを使うなら、耐久も必要になるでしょう。魔法を使うためには知能も必要ですが、失敗率がそれほど高くないので、魔法職ほどには重要ではありません。 能力 クラスパワー 虫を入れる(レベル1,コスト15,失敗5,耐久) シンボルがa,c,w,F,I,K,Sの、モンスター・ボールに入ったペットを 体内に入れる。 モンスター・ボールは装備していては駄目なので注意。 一度体内に入れた虫は、「虫を出す」で出さない限り、永久にそのまま。 体内に入れられる限界数はレベル1で1体、レベル15で2体、レベル30で3体、 レベル45で4体。 限界数以上入れようとすると、(限界超過数*25)%の確率で*死んでしまう*。 究極限界は6体まで。それ以上は試みることもできない。 入れられる虫の個々のレベルはプレイヤーのレベル以下まで。 虫全体のレベル合計は、プレイヤーのレベル*2以下まで。 このレベルチェックは虫を入れる時にのみ行われる。(つまり、後でレベルが下がっても無関係) 虫1体ごとに消化速度が10%ずつ増える。 ちなみにユニークはモンスター・ボールで捉えられないので、入れられない。 虫を出す(レベル5,コスト25,失敗5,耐久) 体内に入れていた虫を外に出す。出された虫は死んでしまい、消える。 毒耐性がある 体内に虫がいる場合、「蠱術」を使うことができる。蠱術は条件を満たしていてプレイヤーのレベルが足りていれば自動的に修得する。 モンスター・ボールで虫を捉えやすい (普通はモンスターを残り体力が15%くらいまで弱らせないと捉えられないが、 30%くらいでも捉えることができる)。 クラス固有の徳は「然, 運, 個」 最大攻撃回数は4回(num = 4; wgt = 80; mul = 3;) 英語名及び、自動拾いなどでのクラスの指定は Insectmaster 。 古い城での報酬は飛行石。 ワーグクエストでの報酬は金属製スモール・シールド。 盗賊クエストでの報酬はロング・ソード。 蠱術 ショート・テレポート レベル1, コスト2, 難度24, 条件:ショート・テレポートのできる虫がいる 半径10のテレポート 射撃 レベル5, コスト1, 難度20, 条件:射撃をする虫がいる 装備している武器に応じたダメージの矢 毒のダーツレベル12, コスト8, 難度14, 条件:毒の近接攻撃をする虫がいる ダメージ(レベル)の毒の矢 痺れ針 レベル15, コスト10, 難度25, 条件:麻痺の近接攻撃をする虫がいる ダメージ(レベル/3)で、たまに敵を麻痺させる矢 酸のブレス レベル20, コスト15, 難度55, 条件:酸のブレスを吐ける虫がいる ダメージ(HP/3)の酸のブレス 冷気のブレス レベル20, コスト15, 難度55, 条件:冷気のブレスを吐ける虫がいる ダメージ(HP/3)の冷気のブレス 毒のブレス レベル20, コスト15, 難度55, 条件:毒のブレスを吐ける虫がいる ダメージ(HP/3)の毒のブレス 混乱のブレス レベル20, コスト20, 難度70, 条件:混乱のブレスを吐ける虫がいる ダメージ(HP/6)の混乱のブレス 轟音のブレス レベル20, コスト20, 難度70, 条件:轟音のブレスを吐ける虫がいる ダメージ(HP/6)の轟音のブレス カオスのブレス レベル20, コスト20, 難度70, 条件:カオスのブレスを吐ける虫がいる ダメージ(HP/6)のカオスのブレス 全感知 レベル25, コスト20, 難度70, 条件:シンボル I の虫がいる 半径(体内の昆虫( I )のレベル合計)の全感知 毒針 レベル30, コスト35, 難度40, 条件:刺して毒をくらわす近接攻撃をする虫がいる 敵を一撃で倒すことのある攻撃(武器の毒針と同じ) 硬質変化 レベル35, コスト15, 難度40, 条件:(体内のキラー・ビートル( K )のレベル合計/4+プレイヤーレベル)が51以上 プレイヤーの次のターンまで、受けるダメージが1/4になり、視透明、麻痺知らず、 遅消化、急速回復、浮遊、生命力維持、テレパシー、永久光源、全能力維持、 全ての装備的耐性、反射、全てのオーラ、AC+100が付く
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\ ふ わ ふ わ タ イ ム !! / _ _ _ _ __ _ _ iッ、 _,ッi '´,ィ==ヽ '´ ヽ . '´ ヽ '´、 、 ヽ ,'´ ヽ i |l'^"゙^゙l| l |i」ハi_j」 l !.((ノリヽ))l i (ト八ヽリil / )ミi リ从リ)l、 ⊂ノw(i゚ ヮ゚ノiゞ⊂| ||l゚∀゚ノl|⊂ノj,(!|゚∀゚ノ!|、⊂ノリ(|l゚∀゚ノハ ⊂ヽ(l |゚ ∀゚ノi l ヽ ⊂ ) liiヽ ⊂ )l ( (/ヽ ⊂ )) ) ヽ ⊂ ) | l ヽ ⊂ ) i | (⌒)| ノl(⌒) |il (_(⌒)|) (⌒)| ヾ .(⌒) | '' ダッ 三 `J 三 `J 三 `J 三 `J 三 `J 唯虫「うんたんうんたん♪」 梓「なんだか唯先輩みたいな虫がいる…」 唯虫「あずにゃんあずにゃん」スリスリ 梓「わっ懐かれた!」 梓「とりあえずエサを与えてみようかな」 梓「樹液を取ってきたんだけど…」 唯虫「ぷいっ」 梓「あ、食べてくれない…」 唯「ぶーんぶーん」 梓「!」 唯虫「ぱくぱくっ」 梓「あー、私の食べかけのアイス!」 唯虫「おいしーおいしー」 梓「ひどい…」 唯虫「ぱくぱく」 唯虫「めしうまうまー」ニコニコ 梓「でも、なんだか可愛らしいから許せちゃうな…」 唯虫「ほーげー」グータラ 梓「あ、食べたら、すぐグータラしはじめた…」 梓「本当に唯先輩みたいな虫だ…」 憂虫「ぶーんぶーん」 憂虫「おねーちゃんおねーちゃん」 梓「あ、憂みたいな虫まで飛んできた!」 唯虫「ういーういー」グータラ 憂虫「おねーちゃんおねーちゃん…」 梓「なんだか憂虫も大変そう…」 梓「虫の世界にも似たような家庭があったんだね…」 唯虫「ぐーぐー」 憂虫「どうしよーどうしよー」 梓「あ、唯虫が寝ちゃったもんだから憂虫が困ってる…」 憂虫「どうしよーどうしよー」あたふた 梓「な、なんだか放っておけないな…」 梓「他人事とも思えないし…」 梓「とりあえず虫カゴに2匹とも保護してあげよう」 梓「さ、ここなら安全だよー」ひょいっ 唯虫「ぐーぐー」 憂虫「おねーちゃーん!!!」グスッ 梓「だ、大丈夫だって!虫かごに移すだけだから」 憂虫「おねーちゃん!!!おねーちゃん!!!」ズビズビ 梓「わ、凄い鳴き声!」 梓「ほんとに憂にそっくりだなあ…」 梓「な、なんとか移し終わった…」 梓「昔クワガタを飼ってたときの環境のままなんだけど、大丈夫かな」 唯虫「スースー」 憂虫「スースー」 梓「大丈夫そうだね」 憂虫「おねーちゃん…おねーちゃん…」スースー 唯虫「ういー…ういー…」スースー 梓「かわいい…」 梓「しばらく私が飼ってもいいかな…」 翌日 梓「ぐーぐー」 リンリンリンッ!!! 梓「うーん…」 梓「あ、朝の6時…」 梓「そろそろ起きないと…」 梓「あれ?でもおかしいな、目覚まし時計は6時30分にセットしたはずなんだけど…」 憂虫「あさだよーあさだよー!」 憂虫「おはよーおはよー」リンリンリンッ 梓「あ…憂虫が起こしてくれたんだ…」 憂虫「おきてーおきてー」リンリンリンッ♪ 梓「凄い鳴き声…」 梓「目覚まし時計よりも目が覚めちゃった…」 梓「でも、起こしてくれてありがとね、憂虫♪」 唯虫「ぐーぐー」 憂虫「おきてーおきてー」あたふた 梓「さすが唯虫、これでも起きない!」 梓「夏休みだから学校はないんだけど…」 梓「せっかく早起きしたんだから町内のラジオ体操に参加しようかな!」 梓「それじゃ行ってくるね!唯虫!憂虫!」 憂虫「イッテラッチャーイ」リンリンリン♪ 唯虫「スースー」 ラジオ体操をする広場 子供「ワーワー」 子供「ネムー」 オジサン「オハヨーゴザイマス」 オバチャン「オチャガアルカラホシイコハキテネー」 梓〈ラジオ体操に来るなんて、小学校以来だな…) 梓〈なんだか、この雰囲気も久々でちょっと慣れない…かも) ?「オネーチャンオネーチャン」 梓〈あ、後ろにいる子に話しかけられてる!?)ドキドキ ?「オネーチャンハ小学校何年生ナノー?」 梓「んなあああ!?」 梓「私は高校生ですよおおお!!」クルッ 梓「あ…れ?」 律「よっ梓!」 梓「あ、律先輩!?」 梓「いま後ろから生意気な子供の声が…」 律「それはひょっとして」 律「コンナコエ」 律「じゃなかったかしらん♪」 ゴツンッ! 律「ほ、ほんのちょっとした挨拶代わりの冗談だったのにー…」プシュー 梓「いまのは私の挨拶代わりの拳骨です!」(大体律先輩も私と体型大差ないです!) 律「へへっわるかったよーん」 律「でも、梓もラジオ体操に参加してたんだな!」 梓「むしろ、こっちの台詞です、ズボラな律先輩が参加するなんて想像も出来ませんでした」 律「なにおーう!」 律「毎日参加して手に入れる鉛筆は至高なんだぞ」 梓「景品狙い!?」 律「いや本当は、聡といっしょに行けって親がうるさく言うから仕方なくなー…」 梓「あー、聡くんもいるんですか」 律「ほれ、あそこに」 聡「…」チラッ 聡「あ、どうも…」 梓(すごく気まずそうですよ…) 子供「リツオネエチャーン、ポケモンのゲームでわからない所がー」 律「あーそこはだなー…」 子供「リツオネエチャーン、けいおん! トレーディングカードの新しいデッキを作ったよー」 律「おうっ、じゃあそのうち勝負な!」 子供「リツオネエチャーン、パンツ何色ー」 律「くっさいくっさい真っ白パンツだぞー」 梓(わ、律先輩凄い子供に人気だ…) 聡「…」 聡「…」 梓(そしてラジオ体操が始まるまで退屈でばつの悪そうな聡くん…) ラジオ「♪~♪~」 梓(あ、はじまった!) ラジオ「腕を前からあげて~♪」 -------------- 梓(ふう…) 梓(やっぱり朝から体を動かすと気持ちいいな) 律「ほんじゃ皆ラジオ体操出席カードを持ってハンコをもってる人の前に列になってくれー」 子供達「ワー」 梓(律先輩、ハンコ係もやってるんだ…) 律「梓、ラジオ体操出席カード,カードは?」 梓「あっ私は今日が初めての参加だったので…」 律「そっか、んじゃこのカードをやるから次参加するときから持ってきてくれよ」 梓「はい」 帰り道 梓(私のカード…) 梓(ネコの形をしてる…) 梓(なんだかかわいらしいな…)ニコニコ 子供「ワー変な虫がいるぞー」 子供「ぜんぜん動かないし、死んでるんじゃねーの!?」 梓(あれ、なんだか向こう側が騒がしい・・・) 子供「動けよー」ツンツンッ 子供「つまんねー、飛べよー!」 梓「あっこらこら、あんまり虫をいじめちゃだめだよー!」 澪虫「…」フルフル 梓「って澪先輩みたいな虫!!」 梓「命あるものを粗末に扱っちゃ駄目だよ!」 子供「ちぇっ」 子供「つまんねーの…」 梓「もう大丈夫だよ」 澪虫「こわいこわい…」フルフル 梓「すっかり怯えちゃってるみたい…」 梓「このままだと、またいじめられちゃうかも…」 梓「この子も私が飼おうかな…」 梓「おいでー」 澪虫「見えない聞こえない見えない聞こえない」フルフル 梓「だめだ…すごく警戒されてる…」 律「そんなんじゃ虫は捕まえられないぞー」グイッ 梓「わっ律先輩!?いつのまに」 律「伝説のむしとり少女と言われたこのりっちゃんに任せなさい!」 律「目を回すのが鉄則やで」 律「そーれくるくるくるーっ」 梓「複眼のトンボじゃないんですから、そう上手く…」 澪虫「ココハテンゴクデスカー」バタッ 律「ほーれ!」 梓「捕まえちゃった!!??」 律「ほんじゃ私達は帰るから、またなー」 聡「…」コクッ 梓「はい、お気をつけて」 澪虫「むきゅー…」くるくる 梓「…」ぎゅっ 澪虫「うー…」 澪虫「!」 澪虫「ハ、ハズカシー…」 梓「大丈夫だよ、いたずらなんかしないから」 澪虫「モウスキニシテー…」 梓の部屋 梓「他に虫カゴがなかったからとりあえず同じ虫カゴに入れたけど」 梓「大丈夫だったかな…」 唯虫「あそんでーあそんでー」リンリンリン♪ 澪虫「は、はずかしー…」リン… 憂虫「おねーちゃんおねーちゃん」リンリンリン♪ 梓「とりあえず、大丈夫そうだ」 唯虫「リンリンリン♪」 憂虫「リンリンリン♪」 澪虫「リン…リン…?」 唯虫「ぶーぶー」フンスッ 澪虫「うー…」シュン 梓「うーん、澪虫はうまくやっていけてないみたい…」 澪「ハズカシー…」 唯「エヘヘー」 梓「そろそろエサの時間だね」 梓「みんなで仲良く食べるんだよー」 唯虫「あいすーあいすー」 憂虫「いただきまーす」 澪「ジー…」 梓「やっぱり澪虫は一歩ひいてるなあ…」 澪虫「うー…」グー 梓「このままじゃ孤立しちゃう…」 梓「そうだ!」 梓「エサを使ってみんなと同じ場所におびき寄せてみよう」 梓「指にアイスを塗って…」 梓「虫カゴに突っ込む」 澪虫「?」 梓「ほーら、アイスですよー」クイクイッ 澪虫「…」 澪虫「ぺろぺろ」 澪虫「ウマイ!」 梓「えへへっ」 梓「ほーら、もっと食べたかったら指についてきて~」スー 澪虫「ま…まってー」ヨタヨタ 梓「ふふ、この調子で唯虫達がエサを食べてるところまで連れて行こう」 澪虫「まってー…」ヨタヨタ 梓「あと少し…」スー 唯虫「ぺろぺろ」 憂虫「おいしーねおいしーね」リンリン♪ 澪虫「…!」ピタッ 梓「あっ…」 唯虫「みおちゃーみおちゃー!」リンリンリン♪ 澪虫「ハ…ハズカシー…」 梓「ああ、また恥ずかしがりに…」 澪虫「ダメ…カモ…」おろおろ 澪虫「サイナラー…」ダッ 梓「ああっ自ら孤立しようとしだした!」 唯虫「まてー」 ガシッ 澪虫「ひゃー!」 梓「あっ唯虫が澪虫を!」 梓「こ、このままじゃ喧嘩になっちゃう!助けないと!」 澪虫「ごめんなさいごめんなさいー」ガタガタガタ 唯虫「いっしょにたべよー」 澪虫「ほえ?」 2
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【竜虫の卵】 イラスト:まけいぬ 竜虫の卵 (3) モンスター:地属性・虫族/竜族 このモンスターは攻撃できない。 このモンスターが戦闘で破壊された時、手札から『竜虫』と名の付いたモンスターを1体、フィールドに出してもよい。 戦闘で破壊された時に『竜虫』と名の付いたモンスターを踏み倒しできるモンスター。 上手くやればかなり早い段階から強力なモンスターを出すことができるが、効果の発動はほぼ完全に相手に依存してしまうので踏み倒しカードとしての運用は難しい。 相手としては序盤から高コストモンスターが出てくるのはまずいのでまず攻撃はしないだろう。 そのため、序盤の相手の攻撃を抑制したり、ブラフとして使うのが妥当か。 相手の攻撃を強制するカードと組み合わせることで狙って効果を発動させることもできる。 ■フレーバーテキスト 竜虫はどこから来たのか。人類にそれを考える余裕はなかった。 ■関連項目 モンスターカード 踏み倒し 竜虫図鑑